建築耐震の真実 その1

建築の耐震に関しては、様々な報道に加えスポンサー利権が重なるので、
本当のことが非常に分かりにくく、さらに人によっても意見が様々です。

そこで情報を整理しつつ何が事実で何が虚偽なのか、
私の私見も交えながらお話したいと思います。


まず建築の構造というのは、

ラーメン構造
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と、
壁式構造
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に大別され、
両方ミックスされたものが壁式ラーメン構造と言います。

そしてその中でも使用素材別に、
鉄骨(S)造
鉄筋コンクリート(RC)造
鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造
木造
と分類され、
数少ないですが石系の構造建築というものもあります。

基本的にS造はほぼ100%ラーメン構造で、
RC造SRC造は100%ラーメン構造で建てることも可能ですが、
間取りや配置により壁式ラーメン構造で建てることも多いです。

全て高層建築向けの工法で大まかに言えば、
S造RC造SRC造

の順番に工期がかかり高価で建物の重量が重くなります。

木造は一般的に在来工法と呼ばれる木造軸組工法が、
ラーメン構造といって良いと思いますが、
近年になって徐々に耐震基準が厳しくなっているため壁式ラーメン構造となってきています。
木造枠組工法とは、よく聞く名称でツーバイフォー(2×4)というもので、
これは完全に壁式構造と言っていいと思います。
在来工法は日本の伝統工法を簡略化したもので、
古くから歴史のある木造建築とは材質や工期など大きく変化しています。
ツーバイフォーは欧米の木造建築方式を輸入したもので、
両方の工期も値段も建物の重量も大差が無く建物としては軽いです。

石やコンクリートブロックやレンガ造りの建物は100%壁式構造と言えます。
ブロックを積み上げていく工法なので大きな窓等は作れませんし、
高層にするには素材が重たく現在の耐震基準では低層建築しかできないのです。


各種の工法や素材の耐震や免震には一長一短があり、
どれが地震に強いかなどといった差などは、実はないと言えば驚かれるでしょうか?

石系の構造建築は別として(笑)
次回
はその辺りをお話したいと思います。