業界再編の流れ その2

前回
の続きです。

2009年2月の豊田通商リリカラと資本・業務提携では、
豊田通商がおよそ19%のリリカラの株式を保有筆頭株主となり、
人材や経営から企画開発に至る深い部分まで交流していくのだそうです。
提携当初はソコソコ好調だったリリカラも不景気が重なってリストラした割に
決算は減収減益気味です。
とはいえ黒字決算なので筆頭株主から見放されることは無さそうです。
ようやく最近になって、レイフロアのような面白いリフォーム商材や、
おくればせ感があるもののエルワイタイルなどの競合の厳しいカテゴリーでの
新商品を出してきました。
素人考えですがもう少し豊田通商とのパイプを使って、今までのインテリア業界
に無かったような新しい商品を出してくれればと思ってしまいます(笑)


2009年3月のシンコーグループの合併は販売会社統合という形のリストラです。
シンコーグループは他のインテリアメーカーとは少し違う組織形態なのです。
グループ内全ての会社が独立採算制で地域によっても何かと勝手が違うようです。
(申し訳ないのですが、情報自体イマイチ少なく、私もよく分かっていません。)


2009年5月の立川ブラインド工業ヨコタの資本・業務提携から、
2010年3月にヨコタが自己破産を申請するまでの経緯はホントに酷いものです。
どうやら当時資本を入れていた立川ブラインド工業にとってはヨコタの自己破産は寝耳に水だったようで、まるで体の良い取り込み詐欺にあったかのようでした。
本当に立川ブラインド工業には気の毒に思います。


2009年〜2011年にかけて、トーソーは子会社の統廃合を進めています。
需要の減少に合わせたリストラの敢行ですね。
そしてYKKap旭硝子との共同開発でリフォーム用ペアガラスを出すなどの、
今までのインテリアメーカーには無いちょっと面白い動きもしてます。
このリフォーム用ペアガラスはまだ関東でしか発売されていないようですが、
トステムインプラスYKKapプラマードUと用途競合するような商品なので楽しみです。


2010年11月に住生活グループと資本・業務提携した川島織物セルコンですが、
2006年4月に川島織物のインテリア販売部門である川島織物販売とセルコン合併を期に
川島織物セルコンと社名変更してます。
そしてその川島織物販売も元はサンエースとオーミが合併したりと、
高級でシェアNo1というカーテンの企業イメージとは裏腹に、
現場の最前線で働く者は企業方針をあまり理解できていないように思います。
そしてその怪物住生活グループトステムINAX新日軽東洋エクステリアLIXIL
5社合併を実施、2011年4月にトステムを存続会社にした2代目LIXILを誕生をさせると発表してます。
そしてまだまだこの先も色々な統合や合併を繰り返すように思われます。
川島織物セルコンの話にあるように企業のトップ同士でいくら協力関係を築いていっても、
現場の最前線で働く者にはその意味がまだまだ浸透しないのが現状です。
ましてや住生活グループの統合は川島織物セルコンの統合よりも遥かに規模も大きく
動きも急速です。
共同体としての一体感がでてくるのは早くて10年くらいはかかるように思います。
住生活グループについて調べたところ、
主要役員はどちらかと言えばM&Aの分野に長けた人たちのようです。
グループの大きさと比較して社員の人数も明らかに少ないと思われます。
まだM&A専業会社の域を出ないと思いますがどうでしょうか?
球団買収騒動も悪く言えば計算ずくのPR活動のように思えてならないのです(笑)
実務レベルの提携はまだまだ先だと思います。


住生活グループに対抗してTOTOYKKap大建工業がリフォーム分野でコラボする動きも出ているようです。
まだまだこの先目が離せませんね