解り難い建設業界 その2

建築業界を解り難くしている原因として、[[]]
建設業者は一括りにまとめるのが難しく、それぞれ得意不得意分野があって、
一業者で何でもできる訳ではないというものがあります。


例えば「‥工務店」と名のつくところでも、
新築住宅中心の業務をしてるところもあれば、
ゼネコン工事下請中心のところもあります。

また改修工事中心の業者もありますが、
その中でも、
住宅リフォーム中心なところもあれば、
不動産管理物件中心もあれば、
ゼネコン下請による大規模改修中心に業務をしているところもあるのです。

中には、土木工事業がメインなんてところもあるくらいなのです。



「じゃあ、大手ゼネコンや大手住宅メーカーなら、『大は小を兼ねる』で何でもできるのでは?」
という考えもあります。

確かに受注はしますし、できるのですが、半分正解で半分間違いなのです。
大手内部の技術者や現場管理者は大規模物件や大量物件しか知りません。

大手が小規模工事や小規模改修工事を受け持つときは必ずといって良いほど、
地元の下請け建設業者である「‥工務店」というところを使うのです。

しかし、少し建設業法の知識がある人なら、
「ちょっとまって!一括丸投げは禁止されてるからできないんじゃないの?」
と思われるかもしれません。

確かに工事の規模や条件に左右されますが、
基本的に、
< 一 括 丸 投 げ は 禁 止 >
されてます。

しかし、大手には小規模工事や小規模改修工事のノウハウが解っている
技術者も現場管理者も下請施工業者も持ち合わせてません。

そこで大手は、技術者や現場管理者を派遣といった形で
下請け建設業者である「‥工務店」から雇い入れ、

一括丸投げ対策としては、
「‥工務店」および、「‥工務店」の下請施工業者とそれぞれ直接取引をすることで、
法律を逃れてるのです。

だから発注したお客さんの利点というは大手の保証があるだけで、
工事に大手の技術力が多く注入されるわけでも、
もちろん価格が安いわけでもないのです。
つまり実際には、「‥工務店」に直接頼んでいるのと何ら変わらないのです。


皆様ももし工事依頼をする前の見積もり段階で、
その「‥工務店」等の業社の得意不得意分野を見分けられたら良いのですが、
なかなか一般の方たちには難しいと思います。


ただ、判断する方法はあります。
見積もりの段階で、
「○○さんはどういった工事業種を得意としてるんですか?」
と尋ねてみてください。

それに対して、
「なんでもできますよ!」
と力強く言われたら一見頼り甲斐ある業者のように思えますが、
そんな筈はないので明らかに怪しいと思います。

「なんでも頑張りますが△△や□□の受注が多く経験豊富です。」
などと工事を請負いたい意識があり、
尚且つ正直に具体的に得意分野もしくは不得意分野を話せてもらえたら、
そこは信頼できる業者と思って良いでしょう。



私共の携わってる内装仕上工事業者というのは、
他の木工事や設備業社等とは違い、
一工事物件に対しての取引価格が安いため、
そこそこの規模の内装仕上工事業社であれば、
新築から改修といった様々な建設業者と関わることがあります。

幸いな事に私の所属してきた会社はまさにこのような規模なので、
本当に色々な場面での経験をすることができました。

そして裏事情も多く知ることとなったのです。
是非、皆様にも今まで知り得た私の知識を参考にしていただき、
少しでも多くの人に建築や改修をしていただきたいと思います。

そしてトラブルがなく、満足いく工事をしてもらいたいと思ってます。