建設業の報道と真実 その1

少し大袈裟なタイトルですね。
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私たちはマスコミの流す報道によって考え方や行動を左右されがちです。
流行や芸能ネタくらいであれば、カワイイものなのですが、
中には政治的背景や経済界の背景が見え隠れするものもあるのです。


私共の業界の中で大きな偏向報道があったものといえば、
この記事
から3回にわたってお話した「シックハウス症候群」関連のものがあげられます。

シックハウス症候群」の話題が多く取り上げられかけた頃(18年くらい前)に、
とある報道番組の取材報道で恐ろしいものを見ました。

番組の中で、次のような方が紹介されていたのです。
その方はシックハウス症候群を患っており、新築のマンションを購入してから症状が出始めたらしく、
シックハウス症候群の原因と思われるクロス(壁紙)を剥がしたら症状が出なくなったということで、
クロス(壁紙)を剥がしっぱなしの部屋で取材を受け、涙ながらにクロス(壁紙)や接着剤メーカーを
訴える準備を進めている・・・。


この時の記事
を読んだ方には既にお分かりかとは思いますが、
クロス(壁紙)を剥がすなどということをすれば、シックハウス症候群を患っている人であれば
逆に命取りになるはずなのです。
もちろん当時の報道を見ていた一般消費者は完全に信じていたでしょうし、
今でも信じている人もいるはずです。
その後、「シックハウス症候群」の報道は加熱し、悪者は完全にクロス(壁紙)や
接着剤ということになりました。



後日談なのですがメーカー各社は、実際には損害賠償することなく終わっているはずです。
まさに司法で裁かれないのに関わらず、悪者として報道され著しくイメージを損なわれたのです‥。
あれ?どこかの政治家と同じことを言ってますね(爆)


結局、本質を追求されないままに話題は立ち消えになりましたが、
この報道で得をしたのは誰でしょうか?

それはもちろん、本当の原因物質を使ってるところや使わないと仕事にならないところです。
そして報道しているマスコミというのは広告媒体でもあるので必ず企業スポンサーが必要なのです。
とてつもなく大きな事件や国際的問題以外はスポンサーが不利になる報道はしないものなのです。


建築業全体で内装仕上業の比率というのは総工費の約1〜3%にすぎません。
業界全体から見て「生贄」にしても問題ないくらいの業界なのです。
更に大きな金額が動くのは建築より土木なのですが、
先ほど出てきた政治家さんはその大きな利権を持ってるとか持っていないとか(爆)


何が言いたいかというと、政治・経済やマスコミには色々な利権が絡んでいるので、
一方的な情報では本質は見えないということなのです。


もう一つ私共の業界で大きな偏向報道がありました。
シックハウス症候群」の少し前にあった「カーペットのダニ」の問題です。
それまで住宅の床といえば半分は「カーペット」を敷いてましたが、
その報道後完全にフローリングの独占状態になったのです。

その話は次回
に続きを書こうと思います。